無理のない注文住宅の資金計画の立て方|注文住宅の流れ①資金計画

いい家ラボの野上です。普段は、東京台東区で自然素材の素足の気持ちい注文住宅を提供する野上工務店の、4代目大工の妻として皆様の理想の家づくりのサポートをしております。今回は、理想の注文住宅を建てようと思った方が、最初にすべき「資金計画」について、その重要性と、進め方、注意すべきポイントについてお話します。

資金計画は、注文住宅を建てたいと思ったら、最初にすべきこと

「自分の家を建てよう」そう決めて、まず最初にやること。それが「資金計画」です。

注文住宅では家のすべてを自分で選べます。そのため予算捻出を優先するあまり、後先を考えない予算組みになるのだけは避けたいところ・・・。ですので、注文住宅を建てる時に最初にしっかり取り組むべきこと、一番重要なこと、それが「資金計画」です。

資金計画とは

では資金計画とはどういった計画でしょう。「資金計画」と似た言葉に「資金計算」がありますが、この2つは異なります。

「資金計画」とは長期的な収入と支出から、適切な住宅購入資金を算出し、その上で支払い計画(返済計画)を組むことまでを指します。「資金計算」とは、家の購入総額の算出のみを指します。ですので、「資金計算」は、「資金計画」の一部、ということになります。

この2つの違いを理解しているか否かで、将来の生活が大きく変わります。

資金計画の重要性、ポイントは『自分のライフプランを実現できるか』

家づくりでは数千万円というお金が動きます。そのため、生活が苦しくならない「資金計画」が重要です。

そこでポイントとなるのは、『自分のライフプランを実現できるよう計画を立てる』こと。

なぜなら、家は、『つくること』が目的ではなく、『住むこと、暮らしていくこと』が目的だからです。

理想の注文住宅を建てる為の、資金計画3ステップ

自分のライフプランを実現できる資金計画を立てる為の第一歩は、あなたにとって適切な住宅購入資金を算出する事です。「あなたにとって適切な」という部分がポイントです。

ステップ1.注文住宅の建築費用を把握する

注文住宅にかかる費用とは、家の建築費用+土地代のことですが、家の建築費用にはどの位予算がかかるのでしょうか。

 注文住宅はオーダーメイドで具体的な金額が出しにくく、ハウスメーカー、設計家、工務店、それぞれの会社で表示の仕方が違います。注文住宅は一人一人、一つ一つそれぞれ選ぶものが違う為、一般的な建築費用を出すことが難しく、ほとんどの会社が最終的な価格は概算というのが現実です。

正規の注文住宅の相場は100㎡(約30坪)で2500万円~3000万円+消費税

一般的に正規の注文住宅の相場は100㎡(約30坪)で2500万円~3000万円、それに消費税がかかります。2020年時点で消費税は10%ですので、例えば3000万円の場合は、消費税300万円、総額3300万円になります。土地をお持ちでない場合はプラス土地代(+仲介手数料)がかかります。

適正な住宅購入資金が算出できれば、土地に割り当てられる金額も自ずと算出できますので、土地探しもしやすくなります。

相場より安い建築費用の場合は、追加工事(オプション)に注意

さて、ネットで検索してみると、夢のような驚くほどの安い建築費用が実現できるといったサイトもあります。ですが内訳をよく調べると、通常建築費用に含まれる工事、

  • エアコン工事
  • 外構工事(家の外側、建物本体以外の工事のことで、門扉、門柱、塀やフェンス、玄関までのアプローチ、駐車場・カーポート、庭・植栽・ウッドデッキ等の設置工事)
  • カーテンレール
  • 物干し

等々が、全て追加工事として別項目になっており相場より安いことが良くありますので、注意が必要です。

相場より安い場合は、追加工事(オプション)の項目チェックを忘れない様気を付けましょう。

ステップ2.融資額を算出し、返済できる額から、借入額を決める

土地を除く家の建築費用は把握できました。

まず、マイホームをキャッシュ(現金)で購入される人以外は、金融機関で融資をうけ、建築費用に充てるのが一般的です。

では、一体どのくらい借りられるのか・・・融資については後の項目でも詳しくご説明しますが、一般的に、融資を受けられる金額は年収の7、8倍といわれています。

ここでのポイントは借りられる額ではなく返済できる額から借入額を決めましょう。

ステップ3.無理のない支払い計画(返済計画)を立てる

住宅購入資金を算出し、あなたが住宅購入にかけられる適切な費用を把握したら、最後に支払い計画(返済計画)を立てます。

適切な費用を把握しても、無理な支払い計画(返済計画)で、生活が立ち行かなくならない様にしなければ本末転倒です。

賃貸物件に住んでいる方なら、今支払っている家賃が返済額の目安となりますが、持ち家には完成後、移転するための引っ越し費用のほか、不動産取得税といった家を持つことによって必ずかかる税金、新築住宅で必要となる、カーテンや家具などの家財道具、地震や水害に備えて必要な火災、地震保険、その他新築住宅といっても設備機器(給湯器、台所コンロ、トイレなど)、網戸等は消耗品です。

さらに雨風に年中さらされている外壁は、10年~15年ごとを目安にメンテナンスを考慮した修繕費の積立も忘れてはなりません。

入居時にかかる諸費用のほか、税金や保険、修繕費それらを引いたものがおおよその金融機関への返済額になります。

まとめ.理想の注文住宅づくりの第一歩は資金計画から。

資金計画を最初に行うことで、住宅購入にどの位予算をかけていいか分かり、貯蓄を家の購入費用に回しすぎたり、また、無理な支払いや返済になり生活が立ち行かなくなる避けることができます。

家は、『つくること』が目的ではなく、『住むこと、暮らしていくこと』が目的です。

資金計画にしっかり取り組むことが、自分のライフプランを実現し、建ててからの生活が豊かになる暮らしにつながります。完成した家だけが、理想的なお家は、本当の意味で『いい家』とは言えません。

いい家とは、あなたにとっていい家のこと。あなたの暮らしが豊かになる家のこと。これはわたしたちが常々思っていることです。

資金計画から始めることで、自分の理想の注文住宅とはなにか考えるきっかけにもなります。理想と現実をしっかり見極め、無理のない資金計画を立てましょう。

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おまけ

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